タンカー事故による海洋汚染のニュースと魚の安全性
日本のメディアでは、あまり報道されていませんが、海外ではCNN、ロイター、ADPなどで大きく取り上げられた2018年1月14日の奄美大島沖でのタンカー事故。
約11万1000トンの軽質原油が流出し、過去最悪レベルの海洋汚染ではないかと報道されています。
- 原油と有害物質が九州を中心に日本へ流れてくると予測される
- コンデンセートの大規模流出事故
- 過去最悪レベルの海洋汚染との報道も
- 生態系への影響が懸念
事故状況と発生場所
イランのタンカーと香港籍の貨物船が、東シナ海で衝突。タンカーは炎上、爆発し、奄美大島から315キロ沖の日本の排他的経済水域(EEZ)まで漂流して沈没しました。
沈没したイランのタンカー「SANCHI(サンチ)」の積み荷は、約11万1000トンのコンデンセート(超軽質原油)。さらに、タンカーの燃料であった重油も漏れだし、流出するに至ります。
流出したコンデンセートとは?
今回のタンカー事故で、タンクから流出したのは、コンデンセート(超軽質原油)という原油の一種です。
毒性が強く、除去が困難とされる一方、揮発性が高いので、事故時にほとんど燃えている可能性もあるとのこと。ただし、一部は海に溶け込んでいると見られています。
また、コンデンセートのほか、汚染性の強いバンカー重油も流出しているとして、漁業資源の汚染が懸念されています。
日本の海や漁業、水産業への影響について
The worst tanker oil spill in decades is unfolding across hundreds of miles of the East China Sea after an Iranian oil tanker carrying more than 100,000 tonnes of toxic oil collided with a freighter and exploded. https://t.co/p9zvV5eRqS pic.twitter.com/AWlHub3ENv
— Reuters Top News (@Reuters) 2018年1月27日
今回のタンカー事故による海洋汚染シミュレーション予測では、日本への影響が大きいとされていますが、影響は限定的だと指摘する専門家もいます。
報道機関や、専門家の意見に温度差があり、さらには過度に不安を煽るような記事も拡散しているため、正しい情報を見極める必要がありそうです。
日本の漁業や水産業への影響。汚染された海域の魚への影響。それを食べたときの健康被害等々。気になるのはもちろんなのですが…
このあたりに関しては、恐らく政府からの発表があると思うので、デマなどに惑わされず、正しい情報を待ちましょう。
(参考)流出石油が環境に及ぼす影響
http://www.nite.go.jp/nbrc/industry/bioreme2009/knowledge/accident/accident_2.html
参考資料、外部サイト
今回のSANCHI(サンチ)タンカー事故に関する資料や、記事を書くにあたって参考にさせて頂いた外部サイトを紹介します。
国際環境NGOグリーンピース・ジャパン
石油タンカーの衝突事故に関する概況報告書
http://m.greenpeace.org/japan/Global/japan/pdf/Factsheet_oiltanker.pdf
イギリスの国立海洋学センターによる汚染物質の拡散モデル予測
http://noc.ac.uk/news/sanchi-oil-spill-contamination-could-reach-japan-within-month-update
東京海洋大学の勝川俊雄准教授によると、今回流出したコンデンセートは、短期的に何かしらの影響はあるだろうが、長期的・大規模な影響の心配はしなくても良いだろうという見解を示しました。
https://news.yahoo.co.jp/byline/katsukawatoshio/20180202-00081143/
あらためて考えて欲しい魚を食べるメリットとリスク
今回のタンカー事故による原油流出や、日本海への北朝鮮のミサイル着弾などを考えると…
DHA・EPAの安全な摂取を目指す当サイトとしては、やはり魚だけに頼ったDHA・EPAの摂取は安全面で不安があると言わざるを得ません。
特に、妊娠中や授乳中のデリケートな時期や、お子さんにDHA・EPAを摂らせたい場合は、積極的に魚を食べるよりも、有害物質検査を実施しているDHA・EPAサプリを活用した方が、間違いなく安心です。
魚は本来健康に凄く良い食べ物
魚のリスクや危険性の話しをすると、じゃあ食べない方がいいの?と思うかもしれませんが、魚は本来、健康にとって非常に優れた食品です。そこは誤解しないで下さい。
魚介類に含まれるDHA・EPAなどの、オメガ3系脂肪酸は健康にとって欠かせない栄養素です。もちろん、ビタミンやミネラルも豊富ですし、良質な動物性タンパク質でもあります。
ただ、その栄養を補うために、毎日マグロを食べるような、極端な食生活をするのはリスクがあるということです。
水産庁:日本人の健康的な食生活を支える水産物
http://www.jfa.maff.go.jp/j/kikaku/wpaper/h24_h/trend/1/t1_1_1_3.html
味の素KK:子どもの脳・目の発育に役だつ注目成分DHA・EPA!
魚介類・n-3不飽和脂肪酸摂取とうつ病との関連について
有害物質の検査を実施しているサプリを選ぶ
DHA・EPAを摂るという目的では、魚を食べるよりも、サプリの方が安全ですし、コスト面でも優れています。
毎日のDHA・EPAの摂取はサプリから。そして、食生活を楽しむために魚を食べるのが丁度よいのではないでしょうか。魚は美味しいですからね。
ただ、サプリなら何でも良いかというと、そうではありません。水銀などの重金属や、放射性物質、ヒ素、ダイオキシンといった有害物質が含まれていないかを検査しているものを選びましょう。