DHAやEPAを摂るときに注意したい水銀リスク
DHAやEPAは魚に含まれているオメガ3脂肪酸なので、魚を食べれば簡単に摂取することが出来ます。ただ、魚には水銀やカドミウムといった有害物質が蓄積している恐れがあるため注意が必要です。
身近な魚に、水銀のような有害物質が蓄積しているなんて、心配のし過ぎじゃない?と思われるかもしれませんが、水銀リスクに関しては厚生労働省も注意喚起しています。
DHA・EPAを魚から摂取するときに、注意すべき水銀リスクについて詳しく見ていきましょう。
目次
DHA・EPAには水銀が含まれる可能性がある
厚生労働省の水銀リスクに対する注意喚起
魚はDHAやEPAはもちろん、カルシウムやタンパク質の摂取源として優れ、身体にとって必要な栄養の宝庫です。
しかし、魚は自然界に存在する水銀(メチル水銀)や環境汚染物質を取り込んでいて、食物連鎖の上位の大型魚ほど、高濃度に蓄積されている可能性があります。
- お腹の中の赤ちゃんの発育に影響を与える可能性があるため、妊婦さんに対して厚生労働省が注意喚起している
- 食物連鎖によって濃縮されるため大型の魚ほど注意が必要
平均的な魚の摂取であれば問題ありませんが、妊娠中の方については、赤ちゃんへの影響を懸念して厚生労働省が注意を呼びかけています。
妊婦さんや、小さなお子さんが、魚を積極的に食べる場合は、注意するようにしましょう。
妊娠中の魚の食べ方に関する厚生労働省の資料
http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/syoku-anzen/suigin/dl/051102-2a.pdf
水銀が妊婦や赤ちゃんに与える影響
魚と違って人は、水銀を体内にそれほど蓄積しないといわれています。例え水銀を摂取してしまっても、髪の毛の中に排除されたり、便や尿を介して徐々に体外へ排泄されていきます。
半減期は約50~70日といわれていて、ゆっくりですが体の外へ出ていくので、過剰摂取しなければ水銀による健康被害は、心配しなくても大丈夫です。
妊娠中は胎盤やへその緒から赤ちゃんへ送られる
妊婦さんが食べ物などから水銀を摂取した場合、少しずつ体外へ排除されていきますが、血液中に存在する水銀の一部が胎盤・へその緒を通して赤ちゃんに届いてしまいます。
お腹の中の赤ちゃんは、身体の防御機能や排泄・排除機能がまだまだ未熟で、水銀のような有害物質を排出する能力を持ちません。
そのため、有害物質が赤ちゃんの身体に入ると、脳や内臓、筋肉などの発育に悪影響を与える可能性があります。
妊娠中は、お腹の中の赤ちゃんを守るためにも、なるべく水銀リスクを減らすように心がけることが大切です。
授乳中は比較的影響は少ないといわれている
赤ちゃんに対する影響というと、授乳中のママも心配になると思いますが、母乳による赤ちゃんへの影響は大きくないと言われています。
授乳中のママさんは、妊婦さんほど神経質に魚の種類や量を考える必要はなく、出産後は比較的自由に魚を食べても大丈夫です。
妊娠・授乳中に魚を食べるなら小さい魚を選ぶ
水銀の話しを聞くと、妊娠中は魚を食べるの止めておこう…。と思いたくなるかもしれませんが、魚に含まれるDHAやEPAは、赤ちゃんの脳や体の成長に欠かせない栄養素です。
魚の種類と食べる量に気を付けて、摂取していくようにしましょう。
- 大型魚は避ける、摂取量に注意する
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自然界に存在する水銀や環境汚染物質は、生態系の上に行けば行くほど多くの量が体内に蓄積していることが解っています。(生物濃縮)
バンドウイルカやコビレゴンドウといたイルカやクジラ、キンメダイ、メカジキ、クロマグロ、ミナミマグロ等は注意が必要です。
マグロなどの大型魚類を食べる場合は1人前(約80g)を1週間に1回までが目安と言われています。
- 小型の魚であれば制限の必要は無し
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サンマ、イワシ、サバ、アジ、イカなどは水銀の量などを気にすることなく、特に制限なしで食べても大丈夫です。
上記は、厚生労働省の資料に掲載のある魚を中心に掲載しています。上記以外の魚を食べる際は、大型魚は控え目に。小さい魚は気にせず食べる。を心がけておけば大丈夫です。
なお、授乳中のママは妊婦さんほど気にしなくても大丈夫です。しかし、イルカやクジラには高い濃度の水銀が含まれていることがあるので、ママ自身のためにも食べる量を考えるのがオススメです。
安心を求めるならDHA・EPAサプリが有効
食事からDHA・EPAを補うには魚を食べるしかありません。しかし、魚の水銀リスクについて知ると、妊婦さんはもちろんですが、そうでなくても健康への影響が気になってしまうものです。
そこで検討したいのがDHA・EPAサプリです。
サプリの利点
- 多くのメーカーで水銀検査を実施している
- その他、重金属等の有害物質の検査も実施
多くのメーカーで水銀検査を実施している
DHA・EPAサプリを販売している多くのメーカーが独自に水銀検査を実施しています。
そのうえ、原材料から製造工程のチェック、完成した商品の品質管理まで厳重に管理されているため、魚を食べるよりも水銀リスクは少ないと言えます。
その他、重金属等の有害物質の検査も実施
魚には、水銀のほかにも、鉛やカドミウム、ヒ素といった有害物質が含まれている可能性があります。
こうした有害物質についても、メーカーは自社で検査を定期的に実施したり、第三者の検査機関に依頼して安全性を確認しています。
DHA・EPAの摂取に関しては、水銀等の有害物質に関する安全性に加え、魚を買うよりも低価格で、安定して補えるなど、魚を食べるより、サプリの方がメリットが多いのが特徴です。
特に妊娠中や授乳中といった、安全安心に敏感な時期は、サプリからDHA・EPAを補うようにしてみては如何でしょうか。
まとめ
DHAやEPAは魚に豊富に含まれていますが、魚には水銀やカドミウムといった有害物質が蓄積されているリスクがあります。
平均的な食生活であれば、健康への影響を心配する必要はないものの、妊娠中や授乳中、小さなお子さんの場合は注意が必要です。
特に妊婦さんは、厚生労働省から注意喚起がされているので、魚の食べ方に気を付けなくてはなりません。しかも、DHA・EPAは赤ちゃんの発育にとって大切な栄養なので、摂らないわけにもいきません。
魚の水銀リスクが心配であれば、水銀等の有害物質検査を実施しているDHA・EPAサプリを利用して、安全にDHA、EPAを補っていきましょう。